Law 11 · Offside · 2026/27
第11条 オフサイド
サッカーでいちばん揉めるルールだが、骨組みは3つしかない。「どこにいたか」「いつの瞬間か」「その位置からプレーに関わったか」。
30秒でわかる
4 行- 1
オフサイドの位置に「いる」だけでは反則にならない。
- 2
味方がボールを蹴った(触れた)その瞬間に、相手陣内で、ボールよりも・後ろから2人目の相手よりも、ゴールに近いところにいると「オフサイドポジション」。
- 3
その位置からプレーに関わった(ボールに触れる・相手の邪魔をする・跳ね返りで得をする)ときだけ、反則になる。
- 4
反則なら、その地点から相手の間接フリーキック。ゴールキック・スローイン・コーナーキックから直接受けたときは、オフサイドにならない。
要点
6 件見るのは「味方が蹴った瞬間」の位置。受けた瞬間ではない。だから、蹴られた後にどれだけ走ってもオフサイドにはならないし、蹴られる前に出ていれば戻っても消えない。
位置を測るのは頭・胴体・足。手と腕は数えない(GKも同じ)。腕の境目は脇の下で、そこから先は「手と腕」。
「後ろから2人目の相手」は、たいていGKと最後尾のDF。GKが前に出ていれば、DF2人が基準になる。相手と同じ高さ(同じライン)ならオフサイドではない。
自陣にいる間はオフサイドにならない。ハーフウェーライン上も自陣と同じ扱い。
相手がわざとプレーしたボール(コントロールできる状況でのパス・トラップ・クリア)を受けたときは、失敗したボールでもオフサイドにならない。ただし「セーブ」(ゴールに向かうボールを止める動き)は例外。
罰則は間接フリーキック。反則が起きた地点から行う(自陣であっても)。カードは出ない。
場面で覚える
Scene → Ruling → Why · 5 scenes
基本の形 — 蹴った瞬間、最終ラインの前にいた
場面
攻撃側のMFが中盤から前線へパス。その瞬間、攻撃側のFWは守備側の最終ラインより1歩ゴール寄りに立っていた。FWはそのままパスを受けてシュートした。
判定
オフサイド
なぜ
パスが出た瞬間に、ボールより前・後ろから2人目の相手(この場面では最終ラインのDF)より前にいた。そしてそのボールを受けた=プレーに関わった。3つが揃うので反則。受けた瞬間にオンサイドだったかどうかは関係ない。再開は、FWがボールを受けた地点から守備側の間接フリーキック。
根拠: 第11条 1・2・4
ゴールキックを直接受けた
場面
守備側のGKがゴールキック。攻撃側のFWは相手陣の深い位置、守備側の最終ラインよりも前で待っていて、そのゴールキックを直接受けた。
判定
オフサイドではない
なぜ
ゴールキック・スローイン・コーナーキックの3つは、直接受けてもオフサイドにならない例外。だから、相手のゴールキックのときに最終ラインの裏で待っていてもよい。ただし、いったん味方が触れた後は通常どおりオフサイドの判定に戻る。なお、ゴールキックは自陣から蹴るものなので、ここでの「守備側」は蹴ったチームではなく、FWから見た相手チームの意味。
根拠: 第11条 3
跳ね返り(デフレクション)とセーブ
場面
攻撃側のMFがミドルシュート。その瞬間、攻撃側のFWは最終ラインより前にいた。シュートは守備側DFの体に当たって方向が変わり、FWの足元へ。FWが押し込んだ。
判定
オフサイド
なぜ
跳ね返ってきたボールをプレーした場合、オフサイドポジションにいたことで「利益を得た」とみなされる。DFはボールに「当たった」だけで、意図的にプレーしたわけではないからだ。ゴールポスト・クロスバー・審判員に当たった跳ね返りも同じ。GKや守備側が体を伸ばして止めた「セーブ」からのこぼれ球も同じ扱いで、オフサイドになる。
根拠: 第11条 2
相手のクリアミスを受けた
場面
攻撃側のロングボールを、守備側DFが胸で落としてクリアしようとした。ボールはよく見えていて速くもなく、DFは体勢を整えて蹴った。しかしミスキックになり、その瞬間に最終ラインより前にいた攻撃側FWの足元へ転がった。FWはそのままシュート。
判定
オフサイドではない
なぜ
守備側が「意図的にプレーした」ボールを受けたときは、オフサイドポジションにいても利益を得たことにならない。ここでの「意図的」とは、ボールをコントロールできる状況(見えていた・速くない・予想外の方向ではない・体勢を整える時間があった)でパス・保持・クリアをしようとしたこと。失敗しても意図的なプレーは意図的なプレーのまま。つまり、DFのクリアミスからは新しいプレーが始まる。
根拠: 第11条 2
前にいたが、プレーに関わらなかった
場面
攻撃側のFW-Aは右サイドで最終ラインより前に立っていた。しかしパスは逆サイドの、オンサイドにいたFW-Bへ。Aはボールに向かわず、GKの前に立って視線をさえぎることもしなかった。Bがそのままシュートした。
判定
オフサイドではない
なぜ
オフサイドポジションにいること自体は反則ではない。反則になるのは、その位置からボールに触れる・ボールに向かって相手と競る・相手の視線をさえぎる・相手がボールをプレーする可能性に明らかに影響する動きをする、のどれかをしたとき。Aはどれもしていないので、Bのゴールは有効。逆に、Aがボールに向かって走り出したり、GKの目の前に立っていれば反則になる。
根拠: 第11条 1・2
場面はすべて条文から逆算した仮想のものです。実在の試合・審判員の判定は題材にしていません。
変わったこと
2 件-
2025/26
GKが手でボールを投げたときは、位置を判定する瞬間を「ボールが手から離れた瞬間(最後の接点)」とすることが明記された。蹴ったときは従来どおり「最初にボールに触れた瞬間」。
-
2022/23
相手の「意図的なプレー」をどう見分けるかの基準(ボールが見えていたか・速くなかったか・予想外の方向でなかったか・体勢を整える時間があったか)が条文に書き込まれた。
競技規則は毎年7月1日に改正されます。新しい順に並べています。
- オフサイドポジション
- 相手陣内で、ボールと「後ろから2人目の相手」の両方よりゴールラインに近い位置。いるだけでは反則ではない。
- 後ろから2人目の相手
- 守備側で、ゴールラインから数えて2人目。多くの場面ではGKが1人目で、最後尾のDFが2人目。GKが前に出ていれば、DFが1人目と2人目になる。
- プレーに関わる
- ボールに触れる、ボールに向かって相手と競る、相手の視線をさえぎる、相手がボールをプレーする可能性に明らかに影響する動きをする、跳ね返りやセーブのこぼれ球で得をする。この5つのどれか。
- 意図的なプレー
- 守備側がボールをコントロールできる状況で、パス・保持・クリアをしようとしたプレー。失敗しても「意図的」のまま。これを受けた攻撃側はオフサイドにならない。
- セーブ
- ゴールに入りそうなボール、またはゴールにごく近いボールを、体で止める(止めようとする)こと。守備側の意図的なプレーには含めず、こぼれ球を受けた攻撃側はオフサイドになる。
- 同じレベル
- 後ろから2人目の相手、または最後尾2人の相手と同じ高さにいること。同じレベルならオフサイドポジションではない。
- 間接フリーキック
- 直接ゴールに入れても得点にならないフリーキック。オフサイドの罰則はこれ。反則が起きた地点から行う。
出典
3 件- www.jfa.jp/laws/soccer/2025_26/#011
- www.theifab.com/laws/latest/offside/
- www.jfa.jp/documents/pdf/soccer/law_soccer_250619_01.pdf
このページは条文の転載ではありません。条文そのものは上の出典(JFA の日本語版・IFAB の原文)で確認できます。最終確認日: 2026-09-04。
読むより、判定してみる
今の、ファウル? · 3 questions
この条が根拠になる場面
3 問-
後半12分、1-0 — あなたが主審なら、どう判定しますか。
-
後半30分、0-0 — あなたが主審なら、どう判定しますか。
-
後半30分、1-1 — あなたが主審なら、どう判定しますか。
場面はすべて条文から逆算した仮想のものです。選ぶとその場で正解・根拠の条・みんなの判定が出ます。
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