Law 12 · Dissent · 2026/27

異議(審判への抗議)はイエロー? レッド? キャプテンオンリーと2026/27版の「抗議の退場」

判定に文句を言う、ボールをたたきつける、主審を取り囲む、抗議してピッチを出ていく。どこまでが警告で、どこからが退場なのか。選手とベンチ(チーム役員)の両方について、再開のしかたと「キャプテンオンリー」の決まり、2026/27版で加わった「抗議の退場」を、IFAB の競技規則 第12条と回状から表にした。

30s

30秒でわかる

5 行
  1. 1

    異議 = 主審の判定に、言葉や行動で不服を示すこと。競技者・交代要員・交代して退いた競技者は、異議で警告(イエロー)になる。

  2. 2

    同じ不服でも、攻撃的・侮辱的・下品な言葉や行動になったら退場(レッド)。異議の警告が2枚目なら、それでも退場。

  3. 3

    異議だけでプレーを止めたら、再開は相手の間接フリーキック。言葉の反則はすべて間接FK。ボールが外に出ていたら、前の判定どおりに再開。

  4. 4

    2026/27版から、競技会が選べば、判定に抗議してフィールドを出ていく選手・出ていくよう促した選手や役員は退場。チームの責任で7人未満になれば、原則そのチームの棄権。

  5. 5

    「キャプテンオンリー」= 大きな判定のあとに主審に近づけるのは各チーム1人(ふつうはキャプテン)だけ。2027年7月1日からはすべての競技会で必須になる。

選手の異議と処分

Players · 8

選手・交代要員の異議と処分
ふるまい 処分
判定に対して、言葉で不服を言う 警告(異議)
判定に対して、動作で不服を示す(ボールを地面にたたきつける・腕を大きく振る など) 警告(異議)
攻撃的・侮辱的・下品な言葉や行動 退場
異議で2枚目の警告 退場(2枚目の警告として)
判定に抗議して、フィールドを出ていく(続行・再開の判断への抗議も含む) 退場(競技会の選択。2026/27〜)
判定に抗議して、ほかの選手にフィールドを出るよう指示する・促す 退場(競技会の選択。2026/27〜)
相手とやり取りするとき、挑発するような場面で口を覆う(手・腕・シャツで) 退場(競技会の選択。2026/27〜。差別的な発言を隠させないため)
キャプテンオンリーの運用中に、許されていないのに主審に近づく・取り囲む 警告されることがある

第12条 4「警告となる反則」「退場となる反則」と、2026/27 の追加変更(IFAB 回状第33号)、「Only the captain」ガイドラインから。「競技会の選択」は、その大会が採用したときだけ適用されます。

再開のしかた

Restart · 4

異議があったときの再開
状況 再開
インプレー中に、異議だけでプレーを止めた 相手の間接FK(反則の位置から)
インプレー中に、侮辱的な言葉で退場 相手の間接FK(言葉の反則はすべて間接FK)
ボールが外に出ていた(判定の直後の抗議など) 前の判定どおりに再開。カードだけ出す
インプレー中に、フィールドの外から審判員に異議・暴言 反則が起きた場所にいちばん近い境界線の上から間接FK

第12条 2(間接FKになる反則に「異議」)と第12条 5(言葉の反則はすべて間接FK・フィールドの外の反則)から。

キャプテンオンリー(主審に近づけるのは1人)

Only the captain · 8

キャプテンオンリーのガイドライン
項目 決まり
ふだんの選手と主審の会話 これまでどおり認められる(透明さと、不満や衝突を防ぐために大切)
言葉や行動で異議を示す キャプテンでも警告
大きな判定のあとに近づける人 各チーム1人だけ。ふつうはキャプテン。敬意をもって話す
キャプテンの役目 味方を主審から離れさせる。主審は、キャプテンが味方に説明する時間をとるため再開を遅らせてもよい
キャプテンがGK キックオフ前のコイントスまでに、代わりに近づく選手を主審に伝える。近づけるのはどちらか1人。その選手が交代・退場したら別の選手を指名
キャプテン以外の選手 反則をした・された・けがをした など、主審が認めたときだけ
育成年代・シニア・障がい者・グラスルーツの選択 主審が笛と合図(両腕を頭の上で交差→手のひらで押し出す)で、半径4mのキャプテンオンリーゾーンを作れる。入ってきた選手は「行動による異議」で警告
いつから必須か 2027年7月1日以降に始まるすべての競技会。それまでは競技会が選んで使う

IFAB「Only the captain」ガイドラインと第3条 10(チームのキャプテン)から。キャプテンに特別な地位や特権はありませんが、チームのふるまいに一定の責任を持ちます。

ベンチ(監督・コーチ)の異議

Team officials · 9

チーム役員の異議と処分
ふるまい 処分
判定への小さな・軽い不同意(言葉や行動) ふつうは注意。繰り返したり露骨なら警告か退場
言葉や行動による異議(飲み物のボトルなどを投げる・蹴る、皮肉の拍手 など) 警告
レッドやイエローを出せと、何度も大げさに身ぶりで求める 警告
VAR の「レビュー」の合図(テレビの形)を大げさに示す 警告
審判員に異議を示す・詰め寄るために、わざとテクニカルエリアを出る 退場
審判員に詰め寄るためにフィールドに入る(ハーフタイム・試合終了後も) 退場
物をわざとフィールドに投げ入れる・蹴り入れる 退場
判定に抗議して、選手にフィールドを出るよう指示する・促す(選手が出なくても) 退場(競技会の選択。2026/27〜)
テクニカルエリアのだれがやったか分からない その場にいる最上位のコーチが処分を受ける

第12条 4「チーム役員」の注意・警告・退場の例から(例なので、これに限られません)。

2026/27版で変わったこと

Changes · 5

2026/27版の異議・抗議に関わる変更
変更 中身
判定に抗議してフィールドを出ていく 退場(競技会の選択)。2026年4月28日の IFAB 臨時会議で承認
出ていくよう指示する・促す(選手・交代要員・チーム役員) 退場(競技会の選択)。役員は選手が出なくても退場
チームの責任で7人未満になって続けられない・中止 原則そのチームの棄権(競技会規定に従う)。第3条・第7条に追加
挑発するような場面で口を覆って相手とやり取り 退場(競技会の選択)。差別的な発言を隠させないための変更
キャプテンオンリー 2027年7月1日からすべての競技会で必須になると予告

IFAB の 2026/27 Law changes(2026-04-28 承認の追加変更)と、JFA 訳の回状第33号(2026年6月18日)・JFA 添付1から。どの大会が選択を採用しているかは、各大会の規定を確かめてください。

こんなときは

Scenes · 7

異議・抗議にまつわる場面と扱い
場面 扱い
不用意に相手を押した選手(すでに警告1枚)が、相手の直接FKと判定され、ボールを地面にたたきつけて腕を振った 行動による異議で2枚目の警告→退場。再開は判定どおり相手の直接FK
PK の判定のあと、守備側の4人が主審に駆け寄って取り囲んだ(キャプテンオンリーを運用中) 許されていない接近として警告されうる。主審はキャプテン以外を離れさせ、キャプテンにだけ説明する
ゴールが取り消されたあと、ベンチのコーチが主審に向けて皮肉の拍手 コーチに警告(異議)
判定に怒った監督がテクニカルエリアを出て、副審に詰め寄った 監督は退場
インプレー中に、選手が主審に侮辱的な言葉を浴びせた 退場。プレーを止めたなら相手の間接FK
延長後半の終了の笛のあと、試合中に警告1枚の選手が主審に詰め寄ってはっきり異議。この後PK戦 警告。試合中の警告はPK戦に持ち越さないので退場にはならず、PK戦にも出られる(第10条 FAQ)
VAR の結果に抗議して、チームの選手がフィールドを出ていった(競技会がこの選択を採用) 出ていった選手は退場。促した選手・役員も退場。チームの責任で7人未満になり続けられなければ、原則そのチームの棄権

1行目は第12条 FAQ、6行目は第10条 FAQ の例、ほかは条文とガイドラインを当てはめた仮想の場面です。実在の試合や審判は扱いません。

SRC

出典

7 件

このページは条文の転載ではありません。IFAB の Laws of the Game(最新版)の第12条・第3条・キャプテンオンリー・2026/27年の変更を読んで、自分の言葉でまとめたものです。最終確認日: 2026-10-10。

第12条 ファウルと不正行為の全体 警告・退場になる反則の一覧 反スポーツ的行為とは 間接FKになる反則 試合の人数(7人未満で続けられないとき) イエローカード累積と出場停止 17条の一覧

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